自然公園法に基づく国立公園内でのホテルや道路施設などの開発許可申請の適否について審査するのが自然保護官(パークレンジャー)の仕事。
利用者への自然保護の解説、野生生物の保護なども大切な仕事です。
自然保護官なるには、国家公務員試験にパスし、環境省に採用される以外に自然保護官(レンジャー)になる道はありません。
このページでわかる情報
自然保護官になる適正、仕事、将来性、年収、資格取得まとめ
自然保護官に向いている人はこんな人
- これだけは譲れないという、意思が強い人
- 基本的にうそやごまかしはできない正直な人
- 目標を達成するためには、つらいことでも我慢できる
- チームワークを大事にしながら、みんなと一緒に物事を達成することが好き
- 動物や植物の世話をするのが好き
レンジャーとして働く場所
海・国公立公園・森林など。
自然保護官とは、世界遺産地域や国立の自然公園などの自然保護地域の管理と、地域が目的にふさわしい利用がなされるように監督・指導することを職業とする環境省の職員の仕事です。

いわば自然環境の管理者のような存在です。レンジャー、パークレンジャー、環境レンジャーと呼ばれることもあります。
全国には約234名の自然保護官が配置されています。
レンジャーの仕事の8割が人を相手にします。地方に派遣されれば、地元の人達と情報交換なども密にしなければなりません。
自然保護官の年収・収入
厚生労働省調査賃金構造基本統計調査によれば628.7万円。
40代男女それぞれの収入を比較すると次のようになります。
女性 | 男性 | |
---|---|---|
平均月額給与 | 32.6万円 | 43.2万円 |
平均年収 | 521.2万円 | 690.8万円 |
自然保護官の仕事内容
全国には11の自然保護事務所があり、自然保護官(以下レンジャー)はそこに勤務しています。
その仕事は
- 国立公園内の自然の維持・再生・管理
- 野生動植物の保護
- 国指定鳥獣保護区
以上3つのの管理などに分かれますが、その中心は国立公園内の自然の維持・再生・管理になります。
具体的には、開発規制のための許認可、調査・監視、美化清掃、公園利用者への適正な利用の推進などさまざまな業務を担います。中でも「開発規制のための許認可」は重要な仕事で、公園の管理者として大きな責任を負っていますが、とてもやりがいのある仕事でもあります。
(写真は自然保護官による観察会の催し)
自然保護官の仕事につくには
レンジャーは、環境省に入ってはじめてなれます。そのため国家公務員採用試験に合格するのが絶対条件です。
ただ公務員は自らの勤務地を選べないため、入省後必ずしも希望どおりの国立公園に配属されるとは限りません。さらに、レンジャーとしての1ヵ所での赴任期間は通常2~3年で転勤は避けられないと思ってください。
自然保護官に求められる能力
自然の維持、管理が目的だけに、当然自然に対する知識が求められます。また、広大なエリアを管理するためには、地元やボランティアなどの協力も欠かせません。
そのためには現場を把握し、また地元やボランティアとの絆を深めていかなくてはならないでしょう。
自然保護官になるには
自然保護官は国家公務員なので人事院が実施する国家公務員I種試験の農学IIIか、II種試験の林学・農学・土木かIII種試験(高校卒業程度)の林業のいずれかを受験して合格する必要があります。近年はIII種(高校卒業程度)の採用がないため、採用されるためには、I種試験もしくはII種試験(大学卒業程度)を受験することになります。 そのためには農林関係の学部・学科が学べて、かつ公務員採用試験対策講座が充実している大学に進学を進むことをおススメします。
自然保護官をめざせる学校
自然保護官の資格がとれる専門学校、短大、大学の資料請求(無料)を用意しています。

先輩自然保護官の声
難関の自然保護官になった先輩の方々の体験談もお役に立つので、参考にご紹介しておきます。
自然保護団体スタッフ 西川さん
西川さんは動物や自然が好きなことから、神戸動植物環境専門学校では、生命科学科ワイルドアニマルコース(野生生物ゼミ) (2017年卒業)で学び、現在では特定非営利活動法人 隠岐しぜんむらに勤務。
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